トレーニング

ランニングの足の着地点はどこか

ランニングで足の着地はどこがいいのか。以前「陸王」というテレビ番組でランナーが足を故障しました。その時専門家から走りをミッドフッド走法に変えればケガも回避できるのではと言いました。

私自身も当時、足の着地方法を知らなかったのですが、そのテレビ番組で初めて足の着地方法が3つあるということを知りました。そしてそれから、足の着地を意識するようになりました。

3つの着地方法

ランニングで足の着地には、フォアフット(つま先側)、ミッドフッド(全体)、ヒールフッド(かかと)の3つがあります。それぞれの着地方法について説明します。

フォアフット

つま先側、足の指の付け根あたりで着地します。ケニアのランナー、日本では大迫選手など、スピードランナーはフォアフットと言われています。またシューズでは、NIKEの厚底シューズがフォアフット用で話題になりました。

この走りは効率よく走れます。そしてつま先から着地するので、脚の筋肉より腱を利用した走りで疲労も少ないです。また脚に伝わる衝撃も少なく分散するため、脚の怪我も予防します。

ただし日本人にはこの走法は難しいといわれています。アフィリカ人と体型が違うため、習得するのは難しいと。それとアキレス腱やふくらはぎの負担が大きく、筋肉を痛める原因になります。

ミッドフット

足裏全体で着地します。そのため着地の衝撃を均等に分散するため怪我のリスクも軽減します。しかし、ミッドフットは習得するのに時間がかかるということです。足裏全体の着地を意識しすぎると、ランニングフォームが崩れたり、全体的バランスもくずれ、ケガの恐れもあるので注意。

ヒールストライク

かかとで着地する走法です。日本人の中では一番多く取り入れている走法と思います。シューズに関しても初心者用はヒールストライクに合ったシューズも多いと思います。また市民ランナークラスのスピードで走っていると、意識せず自然と取り入れやす走法と思います。

私もいつのまにかヒールストライクでした。ただしかかと着地の場合ブレーキがかかってしまうということです。また、脚にも負担がかかり、膝など故障の原因にもなります。

どの着地点が良いのか

フォアフット、ミッドフット、ヒールストライク、どの着地点が良いのか。それぞれにメリットもあれば、デメリットもあります。そして言えるのは、足の着地点だけを考えて選ぶのは難しい、ということです。

足の着地点はランニングフォームの一部で、上半身の動きや骨盤の使い方や足の運びと、今現在自身のランニングフォーム、または体型にあった走りをしていると思います。自身のランニングフォームを理解し、その中で足の着地はどうするかと、落とし込んでいくのがベターかと思います。

また3つの走法を実際に試して走ってみてはいかがですか。ある程度の期間、その走法で走ってみてその感触を試してみるということです。感触がよかったらその双方に変えていくと。まさに私の場合それでした。

あることをきっかけに走り方を変えました。約30年間、ヒールストライクで走っていました。他の走法はしらなく、ランニングはヒールストライクで走るものと思っていました。それに2000年初頭のランニングに関する本も大半はヒールストライク走法を取り上げていました。かかとから着地してつま先で蹴ると、ほとんどがそのようにヒールストライクでした。

そして、ある本との出会いが、私の走法を変えました。それでは次より私の実体験を話させて頂きます。

ヒールストライクからフォアフットに

30代よりランニングを始め、トレーニングだけでは物足りなくなり、その後市民ロードレースの大会にも参加するようになり、そしてフルマラソンも走りサブ3.5も記録できました。

その後もずっとヒールストライク走法で走っていました。ところがテレビ番組で、ランニングの足の着地点は3つあるということを知りました。そのことに興味を持ち、早速書店に行きました。

するとある本を手にし、読んでいくうちにはっきりと書いてありました「フォアフットで着地すること」と。

スロージョギング

スロージョギングの提唱者、田中宏暁氏の「ランニングする前に読む本」です。スロージョギングはある意味LSDと似ているトレーニングかと思います。

ただ一つ違うのは、スロージョギングは「歩幅を狭くして、フォアフットで着地すること」と走り方もはっきりとフォアフットで走ってくださいと言い切ってます。ではなぜスロージョギングはフォアフット走法にこだわるのでしょうか?

衝撃の回避

この本の中に「かかと着地かフォアフット着地か」という項目があり、そこで、2つの走りで着地時の衝撃の違いをデータで示しています。かかと着地では着地直後に衝撃があり、フォアフット着地は衝撃がまったくなく、ソフトランディングなのです。そのためフォアフット着地は膝への負担の少なくすみ、ケガもしにくいということです。

スロージョギングがフォアフットにこだわったのはそこにありました。

フォアフットに挑戦

私自身まず、勘違いしていました。フォアフット走法はスピードランナーの走法と思っていました。それがスロージョギングにフォアフットという組み合わせにびっくりしました。

そこで、実際にフォアフットを試してみました。きっとここではおさまらないので、内容に関してそれ用のページにてまた詳しく書きますが、約3ヶ月でフォアフットで10kmほど走ることができるようになりました。

膝の痛み解消

私がフォアフットにこだわったのは、膝のケガをよくしていたので、実際フォアフットにすると膝はどうかということが一番の関心事でした。

もともと膝は弱い方で10kmのランニングを3日ほど舗装道路で走ると痛み始めました。対策として公園など土の道とか、芝生の上をよく走ってました。そうすることで多少は膝対策にはなりました。

そしてフォアフットに変え約一年以上たちますが、膝の痛みは、というと正直、うそのように膝の痛みを感じなくなりました。10kmランを3日すると痛みを感じていたのも、今はなくなりました。走法でこんなに違うんだと驚いています。

まとめ

今現在自分のランニングフォームの中で、どの着地をしているか、まずは現状を把握することが大切です。

そこから改善点があるのでしたら、ランニングフォーム全体の中の一つとして足の着地点の改善という考え方ですすめていくのがベターかと思います。また足の着地点に興味のあるのでしたら、実際それぞれの走法を試してみて、違和感なく走りやすいのでしたら、取り入れてみてください。

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