お正月の2日、3日のテレビ番組と言えば箱根駅伝。すっかりお正月の風物詩となりました。
その箱根駅伝も2024年で100回目を迎えます。長きにわたる歴史の中、様々な物語があったことかと思います。またスター選手も箱根駅伝から多数生まれました。ジョガーとしてはやはり箱根駅伝から目が離せません。
どの大学が優勝するか気になるところですが、それ以上に箱根駅伝に選ばれた各校の競い合い、選手たちの頑張りにはスタートから目が離せません。
記念すべき100回大会ということで、今回は箱根駅伝に関するちょっとした豆知識を紹介します。
テレビ観戦前にある程度の予備知識があると、さらに楽しく観戦できることうけあいです。
箱根駅伝の誕生
箱根駅伝は1920年2月14日に大学4校によって第一回大会が開催されました。
箱根駅伝開催に至るまでの経緯ついては、日本マラソンの父とも呼ばれる金栗四三さんが尽力をつくしました。金栗四三さんとは日本人初の五輪選手であり、1912年にストックホルムで開かれた五輪でマラソン競技に出場した方です。
その金栗さん、日本のマラソンのためにも後輩たちに何か強化策はないかと考え「大学対抗の駅伝を開いたらどうか」と提案しました。実現に向け金栗さんは各校に参加を呼び掛ける行動に出ました。
反応は良く即座に参加表明したのは金栗さんの母校東京高師(現筑波)、早稲田、慶応、明治の4校でした。そして応じてくれた4校で開催されました。
最初の大会名は「四大校対抗駅伝」でスタートしました。そして第2回では7校、第3回は10校と出場校も拡大しました。
箱根駅伝出場回数の多い大学は
1位中央大96回 2位早稲田大92回 3位日本大89回
中央大学はすごいですね。99回開催された中で出場できなかったのは過去3回だけです。
出場回数1位の中央大学は箱根駅伝は第2回大会(1921年)初出場。93回(2017年)大会では予選会で落選し箱根駅伝連続出場回数が87回で途切れてしまいました。この連続出場記録はまず破られないでしょう。
ちなみに2位は日本体育大学の74回です。そして出場回数2位は第1回から参加している早稲田大学で92回。この出場回数もすごいです。連続出場回数も第95回大会(2019年)で13位となりシード権は逃しましたがその後も出場し続け連続出場も46回と継続中です。
出場回数3位は日本大学。箱根駅伝には第3回(1922年)大会から出場しています。100回大会では4年ぶりの出場になります。
箱根駅伝出場回数4位~
4位法政大83回 5位東洋大81回 6位日本体育大75回
7位東京農業大69回 8位専修大71回 9位明治大64回
10位順天堂大64回
日本体育大は100回の大会で76年連続出場更新中。東京農業大は100回大会で10年ぶりに出場権をつかみました。
箱根駅伝優勝回数の多い大学は
1位中央大14回 2位早稲田大13回 3位日本大12回
出場回数が1位ならば優勝回数も1位の中央大学。初優勝は第7回大会(1926年)。35回~40回大会で6連覇し最多を誇る。その後72回大会で32年ぶりの優勝。100回記念大会で優勝すると28年ぶりとなります。
2位の早稲田大学の前回優勝は2011年。100回記念で優勝すると13年ぶりとなる。
3位の日本大学は50回(1974年)から優勝から遠ざかっている。
箱根駅伝優勝回数4位~
4位順天堂大11回 5位日本体育大10回 6位駒沢大8回
7位明治大7回 8位青山学院大6回 9位大東文化大4位 10位東洋大4回
中央大など優勝回数上位の伝統校はここ10年以上優勝から遠ざかっています。
日大に至っては50年近くです。
強豪校が今後、優勝回数上位校に差し迫ってきています。
100回記念大会に合わせ箱根駅伝ガイドブック多数
箱根駅伝の記念大会ということで、出版社やスポーツ雑誌の特別号ということで、数冊発行されています。今回はその中から2冊紹介させていただきます。
■100回特別記念号箱根駅伝2024観戦ガイドブック
GAKKEN社より出版されている箱根駅伝観戦ブックです。
箱根駅伝の99回大会までに活躍した名選手や名勝負など、その激闘の軌跡を写真でたどって紹介。
そして箱根駅伝の歴史を節目、節目に区切って、黎明期から戦時期、戦後復興の歩みと、時代背景とともに箱根駅伝の流れをわかりやすく解説しています。
そのなかでも特に箱根駅伝と金栗四三の関係を詳しく解説してくれています。
そして第100回箱根駅伝を100倍楽しむと題して、マラソンランニングコーチ、テレビなどではマラソンの解説者としても著名な金哲彦さんが、箱根駅伝の観戦、見どころを詳しく解説してくれています。
これを読めばテレビを見ながら、さらに楽しく観戦できること間違いなしです。またこの本の面白いところは、観戦用の内容プラス箱根駅伝を見て自分も実際走ってみたくなった人のために,初心者のランニングの始め方を、これもランニングコーチの金哲彦さんが解説。シューズの選び方から、歩き方から走り方、すぐにでも走ることができる基本的なノウハウの紹介です。これ一冊で箱根駅伝を今までより深く、広く、楽しむことができます。観戦時、テレビの前にこの一冊を。
■Number100回記念総力特集箱根駅伝100回の名勝負
スポーツ雑誌ナンバー1月15日号の中で、57ページに渡って箱根駅伝の特集。
特別付録として出場23大学第100回箱根駅伝選手名鑑。その付録の中で、元駒澤大学監督大八木弘明さんと大迫傑さんの対談「NO.1の、その先へ」。もう一つの対談が渡辺康幸さんと柏原竜二さんの対談「エースの条件を問う」。二つとも興味わく二人の対談で面白い内容です。
本誌特集内容は100回大会優勝候補でもあり、大八木監督から引き継いだばかりの新米の駒澤大学藤田敦史監督。一方王座奪還を狙う青山学院大学の原晋監督。両監督の100回大会向けた取材記事。
そして創部2年目で箱根駅伝に出場した山梨学院大学、途中棄権から翌年初優勝まで上りつめた神奈川大学。
過去の大会で記憶に残り、名勝負の物語を振り返り、その時の心情など深く掘り下げた内容。読めば箱根駅伝をより熱く感じます