ジョギングで30分以上走れるようになると、さらに長く、そしてより速く走りたいという欲が出てきます。初心者から中級者ランナーへとレベルアップさせるために、長く走るためのトレーニング、速く走ることができるようになるトレーニングなど必要になってきます。
そこで今回はレベルアップのためのトレーニング方法について解説したいと思います。ただし、いきなり極端に距離を伸ばしたり、走る速度を急激にアップしたりするのは故障の原因になります。徐々に運動強度を高めるように心がけてください。
ロング走によるスタミナアップのトレーニング
ランニングのスタミナを上げるためには、基本的には長い距離を走る練習をし、継続的なトレーニングを行っていくということです。長時間走ることを目的としたトレーニングを行い、徐々に距離を伸ばしていくことが重要です。60分から75分、90分と伸ばしていきましょう。
継続的にランニングを行うことで、心肺機能が向上し、血液や酸素の流れがスムーズになります。すると徐々に長い距離を走っていても息苦しさがなくなってきます。体がより効率的に酸素を利用するようになります。
今まで培ったジョギングで60分走ることから、週に2回から3回、徐々に距離を伸ばしていくことで、体を慣らしていきましょう。
LSDトレーニング
LSDトレーニングは、長距離走を行う際に、スタミナと持久力をつけるためのトレーニング方法です。長時間にわたって、ゆっくりとしたペースで走ることで、毛細血管の発達を促進し、心肺機能を高めることによって、有酸素運動能力をあげてくれます。
自分が普段走る距離よりも、少し長めの距離を選びます。初めは5km程度から始め、徐々に距離を延ばしていくことが望ましいです。また、ペースは、普段の走りと比較して、1分〜2分程度遅めのペースで行います。例えば、普段の10kmのタイムが1時間だとすると、LSDトレーニングでは1時間30分程度かけて走るように余裕あるペースで走ります。初心者ならば1km8分~9分、とにかくゆっくりペースで走るようにすることです。
LSDの目的は、長くゆっくり走ることによって、有酸素運動能力を高めること。この点に注意して走りましょう。
ヒルトレーニング
いわゆる「坂ダッシュ」トレーニングです。だいたい100m~200mの距離の坂を70%くらいの力のスピードで上り、ゆっくりジョグで下る。これを何本か繰り返します。トレーニング効果としては筋力トレーニングにもなり、また心肺機能にも大きな負荷がかかるので、有酸素運動能力向上にも効果的です。
坂を駆け上がるときは、歩幅の狭いピッチ走法ではなく、歩幅を広く走るストライド走法でなるべく大きなフォームで走るように試みてください。短時間で効率的にスピードとスタミナを養えることができるトレーニングです。
ビルドアップトレーニング
ビルドアップとは、徐々にペースを上げながら走るトレーニング方法で、最終的には全速力に近いスピードまで上げて走り切るトレーニングです。
たとえば、最初はキロ7~8分で走るペースから初めて、次はキロ5~6分ペース。最後残り1キロはさらにペースを上げ、ラストスパートをかけるような走りでフィニッシュする。
後半にかけスピードアップしていくビルドアップ走によって、レース後半のスタミナをアップさせることが出来ます。後半で失速してしまうようなランナーには、ビルドアップが効果的です。
インターバルトレーニング
インターバル走法は一定の距離を80%~ダッシュのスピードで走り、走り終えたらしばらくゆっくりジョグ、ウォーキングで休み、呼吸や心拍数がある程度落ち着いたら、また一定距離を強度のあるスピードで走る。これを何本か繰り返すことにより、心肺機能のアップとスピード強化に役立てます。
走る距離は目的によって変わりますが、初級者でしたら短い距離から始めるのがやりやすいかと思います。
たとえばスピードアップでしたら、100mくらいから始め、100mダッシュを5本とか。その間に休憩を入れたりして繰り返します。
その後距離を伸ばし500m~1kmを通常より速く走り、その後ゆっくりジョグを入れ、それを何本か走る。スタミナ、スピードアップに役立つトレーニングです。
体の準備をしっかり行う
レベルアップのためのトレーニングは、やはりそれなりに身体に負荷をかけます。その分、ケガや故障をするリスクも高くなります。ランニングを行う前には、十分なストレッチやウォームアップを行い、体を準備しましょう。
また、ランニングシューズやウェアの選び方も重要です。適切な装備を用意して、トレーニングを行いましょう。
水分補給を忘れずに
長距離ランニングを行う際には、水分補給を忘れずに行いましょう。水分不足による熱中症、脱水症状にならないように、こまめに水分補給を行うことが重要です。
リカバリーにも注力する
長距離ランニングを行った後は、リカバリーにも注力しましょう。十分なストレッチやクールダウンを行い、体を回復させることが大切です。
まとめ
ランニングのスタミナ、スピードアップのトレーニングはさまざまな方法があります。目的に合わせ適切なトレーニングをおこないましょう。またレベルアップのトレーニングには負荷も伴いますので、ケガや故障を回避するためにもランニング前のウォームアップ、またトレーニング後のリカバリーもしっかりおこないましょう。