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ランニング ヒールストライクからフォアフットに変えた体験談

今回は私が、ランニングで足の着地方法、ヒールストライク走法からフォアフット走法に切り替えた時の経過、感じたこと、変えたことによってのメリット、デメリット等、書いていきたいと思います。

ちなみにヒールストライクとは足のかかとの部分で着地する走法で、フォアフットは足の指の付け根、足の前の部分で着地する方法です。

フォアフット走法に切り替えた理由

私はランニングを初めてほぼ30年間、ずっとヒールストライク走法で走っていました。

なぜかと言われると、笑い話のようですが、他の走法を知らなかったからです。ランニングというものはかかと着地しかないと思っていたからです。

そして最初に走り始めたときのフォームが自然とヒールストライクになっていました。また当時ランナー仲間のベテランの方と話をしていると、なめらかにかかとから着地して、体重移動しながら足の指の付け根あたりで蹴る。よくそんな話をしていました。

それから時が経って2015年頃でしょうか、「陸王」というテレビ番組で長距離ランナーがレース中ケガをします。専門家はミッドフット走法に切り替えるとケガを回避できると話しました。

その時初めてランニングの足の着地点は3つあるということを知りました。

関心はありましたが、フォアフットやミッドフットはスピードランナーの走り方と思い、自分は相変わらずヒールストライクで走っていました。

そしてある本との出会いで一変しました。スロージョギングの提唱者の「ランニングする前に読む本」(講談社/田中宏暁著)。スロージョギングのやり方のポイントは2つだけ。

  1. 「ニコニコペース」でゆっくり走ること
  2. 歩幅を狭くしてフォアフット(足の指の付け根)で着地すること。

これを読んで驚いたのは、ゆっくりペースでフォアフット。

フォアフット走法はスピードランナーの走り方というのは単なる私の先入観だったのでした。

さらにこの本の中で詳しく書いてあるのが、かかと着地とフォアフットではかかと着地の場合、膝にかかる負担が大きということです。

フォアフット着地にすると膝に掛かる負担が断然減るということです。

ランニングによる膝の故障

実は私、過去に何度も膝の故障をしてきました。

膝の痛みのため1年間走れないという時もありました。普段痛みだすと一週間程度休めばいいのですが、どちらかというと膝は弱い方だと思っていました。

10kmを舗装道路で3日連続ランニングすると、軽く膝が痛み始めます。そのため、極力、走るときは公園の土の道や芝生と、柔らかい路面を走るようにしていました。それだけでもだいぶ違いました。

「フォアフット着地は膝にかかる負担が減る」。本当かどうか。ものすごく試したくなりました。

ランニングのフォームで単に足の着地する場所を変えるということはどういうことなのか。思い切ってフォアフット走法にチャレンジしてみました。

フォアフット試走

約30年近く、ヒールストライク着地で走っていた人が、フォアフット着地に変えるとどうなるのか?まずは本に書いてある内容で走ってみました。

「頭のてっぺん(頭上)から足の指の付根(フォアフット)までを一本の棒のように意識しましょう。これが軸となります。軸を保ったまま前方に傾け、倒れないように脚をだす。この繰り返しです」(「ランニングする前に読む本」/田中宏暁著より抜粋)

カラダを傾けると自然と脚が出ます。右、左、右と。その時、着地点はフォアフット、足の指の付け根あたりです。その繰り返しです。

走ってみました。足の指の付け根あたり、なんとなくですが感覚的にわかりました。その状態で約1km走りました。

まずはフォアフットですと、カラダの軸を多少前傾姿勢に保って走れているということです。これは本来足の着地点に関係ないのですが、私の場合今までヒールストライクで走ってたとき、軸が多少後ろに残っている感覚で走っていました。

それとフォアフットとヒールストライクを比べ一番感じるのは前に進もうとする推進力の違いを感じました。

これは大迫傑選手が言ってたことですが、彼の以前の走りは力が上に抜ける感じがあったのですが、フォアフットに変えてベクトルが前方向に集中できている、たしかそんなことを話していました。素人ながら私もそれを感じました。

フォアフットで長い距離を走る

ある程度フォアフットに慣れてきて1~3kmと走っていくと、ヒールストライクの走りに比べ多少の疲れを早くも感じ始めました。

とくに感じるのはふくらはぎです。なんと表現していいのか難しいのですが、フォアフットの場合、アキレス腱、ふくらはぎの使用感が強いと感じました。

そのため、3km過ぎから、ふくらはぎにさらに疲労を感じました。やはり突然走り方を切り替えたので、まだ慣れないせいもあり疲労を感じたと思います。

その後5km位でちょっと走れなくなりフォアフットのトレーニング終了。初日ですので無理をしませんでした。

フォアフット3ヶ月経過

フォアフット走法で週2~3回ランニングをし、約一ヶ月くらいで10kmは走れるようになりました。

それにともない上半身のフォームも変わりました。カラダ全体の軸が多少前方向に行く感じを意識して走ってます。

ヒールストライクに比べ前に進む意識が強いと感じます。そして一番の変化は、フォアフットで走って3ヶ月経過しても、膝の痛みをほとんど感じなくなったということです。

これはほんとに大きな変化で、私自身驚いています。

ヒールストライクで走っていたときには3日連続で10kmを走ると、翌日くらいから膝の痛みを感じていたのですが、フォアフットに変えてからは、膝の痛みがほとんどでなくなりました。

これにはほんとびっくりしています。私の場合、フォアフットに切り替えることによって、膝に対する負担が軽減されたということが言えます。

まとめ

フォアフット走法でランニングによるケガの回避をすることができました。

今回はたまたま私の場合、フォアフット走法が合っていたためケガから回避できたのかもしれません。

体型等カラダの違いにより個人差があり、フォアフットに切り替えれば誰もがケガから回避できるかというと、そうとも言えないと思います。また足の着地点が膝の故障のすべての問題かというとそれも違います。

ランニングフォームの問題など、原因はいろいろ考えられます。

ただもし、ヒールストライク走法で膝の故障で悩んでいる、と私と同様の悩みを持っていたら、一度フォアフットを試してみるのもケガの回避の解決策につながるかもしれません。

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